今シーズンも終盤になって参りましたが、大事な試合を通じ多くの収穫がありました。
9月9-11日に京都西京極陸上競技場にて、日本インカレが開催されました。台風一過となり真夏日の大会でしたが、各人が収穫を得たインカレでした。今年の関東インカレで一番存在感を示したのは3年生でした。三浦和真(理工、都小山台)は男子三段跳で3位、伊藤達也(商、帝京大学)は男子槍投で6位、武田翔太(法律、慶應)は男子走高跳で7位、大久保綺更(環境情報、都富士)は女子棒高跳で6位、浦津ななの(環境情報、中京大中京)は女子棒高跳で7位でした。
皆、関東インカレで入賞し自信を付けており、日本インカレでも同様に入賞が出来ると思っていましたが、3年生全員が入賞出来ず全国の壁に跳ね返される結果となりました。然し乍、全国の壁を知った事で、最後の年に今年以上の結果を出せる可能性が高くなったと思っております。
そんな中、最後のインカレに対する4年生の意地も見られました。休学し棒高跳のメッカである香川県に留学していた角田ルアニィ(4年、環境情報、不動岡)が女子棒高跳で5位に、細井衿菜(4年、総合政策、中京大中京)は関東インカレの悔しさを晴らすべく落ち着いた走りで経験値の違いを見せての7位入賞となりました。
又、今季好調の豊田兼(2年、環境情報、桐朋)は、400m、400mHをそれぞれ余裕を持って決勝に進み、400mは3位でしたが、400mHはPBで準優勝を果たしました。
前半から積極的に攻め、将来の可能性と課題が明確になった価値のあるレースでした。
他にも残念ではありましたが男子4x100mRは1組1着、全体9位と久々の39秒台で来年の可能性を大いに期待させるものでした。男子リレーチームがあと一歩と盛り上がる中、女子リレーチームの悔しそうな表情が印象的でしたが、この想いこそ来季の女子リレーチーム躍進の原動力になると信じております。
9月25日には日吉にて第98回早慶戦が開催され、今回は記念すべき第1回女子の早慶戦も開催されました。結果は男子が97対93で5年振り20回目の勝利、女子は14.5対24.5で初勝利とはなりませんでした。男子は得点計算を従来の3点制から6点制に変更する事で、どの順位も重要であり得点に絡む事を意識する事でよりチームとして纏まった結果だと思います。伝統ある早慶戦ではありますが、応援指導部が応援に加わって頂く事で盛り上がりの違いを感じられたり、試合中や試合後の両校やOBOGの方々の交流の場、試合内容も含め、従来の形を少しづつ変化させ、来年の99回、再来年の100回大会に向け、一つの試合ではない新しい早慶戦を両校で創りあげる事を検討して参ります。
今年から両校監督も代わり早慶は100年来のライバルですが、パートナーとしてより関係を強固にしていこうと話し合いました。大先輩からすれば当然の事かも知れませんが、これからの世代の早慶戦の在り方も含め関係を再構築していく所存です。
その流れで早速、早稲田からのご提案で10月4日に早稲田OBで槍投げロンドン五輪代表のディーン元気選手を交えた早慶合同投擲練習会を所沢キャンパスにて開催頂きました。慶應からは伊藤達也(3年、商、帝京大学)ら投擲ブロックが参加し、貴重な経験をさせて頂きました。今後、各ブロックで合同練習会を検討しております。
両校の監督、助監督、コーチ陣では、早慶から学生陸上界を席巻する多くの人材を輩出する様、関係強化を目指すと話し合いました。
9月末締めで箱根駅伝プロジェクトのクラウドファンディングが終了致しました。競走部内外の444名もの方々から8,548,000円ものご寄付を頂く事が出来ました。これも競走部OBOGの皆様から脈々と続く慶應義塾体育会競走部だからこそ出来た事と思います。改めて感謝申し上げます。有難う御座いました。
10月15日(土)に箱根予選会が開催されますが、この多くの方々の想いを追い風にし、当日は必ずや想いを実現してくれると思います。今年は昨年以上に練習も積めており、後は本番でどう結果を出すかだけになっておりますので、どうぞご注目下さい。
最後に10月30日(日)、日吉にてALL慶應陸上祭を開催致します。これは今年で2回目の開催となりますが、競走部だけでなく一貫校、地元の小中学生もご招待し、記録会、及び子供かけっこ教室を開催し、今年1年の部員一同から感謝の気持ちをお伝えする場とさせて頂いております。
勿論、競走部OBOGの皆様にもご家族連れでお越し頂き度、記録会やかけっこ教室にご参加頂き、又、コロナでなかなか集まれなかった状況故、旧交を温める場にして頂ければ幸甚です。
加えて、4年間チームの中心として活躍し、最後の1年はチームを鼓舞してきた4年制の送別試合も行います。OBOGの皆様にも是非4年生の最後のレースを応援して頂き、現役部員と一緒に大送別会にご参加下さい。今後、競走部は現役、OBOGの垣根を更に低くし一体感を持って参りたいと思っており、是非、こうした機会に日吉までお越し下さい。
秋のシーズンも残すところあと僅かとなります。引き続きご声援の程、宜しくお願い申し上げます。
競走部監督
鹿又 理