監督便り Vol.6 2022 Dec

2022年12月22日

監督便り Vol.6 2022 Dec

師走になりました。早いもので監督に就任し6か月が経ち、その間、色々と経験をさせて頂きました。
この監督便りを通じてOBOGの皆さんには現役の現状をお伝えし、お願いも多かったかと思いますが、我々が現役時代と同様、今の学生も日々努力し成長しておりますので、引き続きどうぞ宜しくお願いします。

10月末のALL慶應陸上祭が終わり、伊藤達也主将(3年、商、帝京大学)率いる106代目が本格的に始動を開始しました。
106代目は「強者であれ」をスローガンに掲げ、来季のインカレで男女総合8位、具体的には男子50点、女子25点を目指す事と致しました。
これを達成出来れば、男女同時に総合8位は史上初となります。この数字は簡単ではありませんが、夢物語では御座いません。
前回の関東インカレは男子13位(23点)、女子25位(5点)でした。具体的には男子は200m 8位、110mH 2位、400mH 5位、三段跳3位、走高跳 7位、槍投げ6位。女子は棒高跳 6位、7位 でした。
これは全て3年生以下での得点獲得であり、各人の成長に加え、来季の新1年生(男子走高跳インターハイ準優勝、女子槍投げインターハイ優勝)の活躍も考慮に入れれば実現可能であり、史上初の男女総合入賞に向け部員一同、意識を高くし練習に励んでおります。

11月の大会では、安倍立矩(2年、理工、厚木)が5000mで14分7秒75の自己新で関東インカレA標準突破、10000mで29分23秒80の自己新で関東インカレB標準突破や、各種目でPBが出ており、出来る限り多くの選手がインカレ出場を目指しております。
現役の活躍に加え、OGの活躍もありました。本年、資生堂の新キャプテンとなった樺沢和佳奈さん(2021卒、環境情報、常盤)率いる資生堂が11月のクイーンズ駅伝で16年振り2度目の優勝(大会新記録)を果たしました。残念乍、樺沢さんは出場しませんでしたが、今季は1500m、5000mで自己新を連発し、キャプテンとしてチームを纏める難しさを知り、且つ自分も結果を出していく強さ、これを経験した樺沢さんの今後に期待したいと思います。こうした経験を現役も継承し、悲願の箱根駅伝出場に繋げて参ります。

身近な先輩の陸上での活躍は学生の刺激になります。これに加え新たな試みとして、11月から「社会で活躍する先輩からのメッセージ」として月に一度、「仕事とは、働くとは、社会とは」をKey Messageとしてご自身の現役時代の話しから、現在の仕事、社会に出るとは、働くとは、多くの経験をされたOBOGの方から土曜の練習前の1時間、日吉の大教室で部員全員がお話しを伺うというものです。
就職活動をする3、4年生だけでなく、1年生から陸上だけでなく、社会という少し先に視線を向けるのも、今しか無い学生時代を充実させる為にも良い機会と捉えており、諸先輩方にもいつかお願いする事となりますので、その際には後輩たちの為に皆さんのメッセージをどうぞ宜しくお願い致します。第1回は11月に三菱商事の仲庭幹人さん(1995卒、政治、暁星)、第2回は12月に日本航空の山本潤さん(1988卒、理工、栃木)、第3回は来年1月14日(土)に、OB会長で東京海上日動の田﨑博道さん(1979卒、政治、沼津東)にお願い致しました。本企画はご興味のあるOBOGの皆さんも日吉校舎第四教室にてご聴講頂けますので、ご興味ある方は是非、お越し下さい。

先輩方のお話しを伺い、自分たちの気付きや成長もありますが、106代目は将来も見据え、高校生に向けて日吉グランドにて体験練習会を開催致しました。
これは全国の有望な高校1、2年生に向け、慶應義塾體育會競走部に興味を持って貰う会と位置付けた公開練習会でした。高野短距離コーチ、佐藤跳躍コーチ、中島投擲コーチを中心に学生も一緒に高校生に練習方法を伝えていきました。
総勢150名の高校生が関東近郊だけでなく、新潟、福島、静岡、広島、香川各県から参加頂きました。大学3年生からすれば、高校2年生は将来一緒に練習する事は叶わない存在ですが、競走部のファンになって貰う事を準備の段階から考え、高校生や先生にレターを出し詳細を伝えた結果、多くの参加者に来て頂けました。この中から、多くの競走部希望者が入部してくれる事を期待したいと思います。

新チームとなり来季の大きな目標を叶える為、冬季練習を始める前に新たな試みとして12月3、4日の週末にTeam Buildingだけに集中した初の全体合宿を行いました。基本的に三年生以下の新チームに加え、AOと指定校で入学予定の高校生も招待し、監督、助監督、コーチ、トレーナー、アドバイザーらも参加し総勢110名強でチームビルディングに注力した合宿でした。コロナのお陰で修学旅行や卒業式も無かった現役からすれば、全体合宿をする意義が見えないのは当然です。現役時代全体合宿を行っていたOBOGの皆さんからすれば当然の事、合宿を通じ各ブロックの距離を縮める事がどれだけチームの結束力を高めるかを。現役部員の多くが懐疑的な中、106代目と合宿担当者は丁寧に合宿前から準備をしスローガンである「強者であれ」をチームに浸透させる為、コロナで接点の無かった異なるブロックの先輩、後輩との交流を図る様々な工夫を凝らし、話し合いの時間を持ちました。結果として合宿後は各人の距離が縮まりやっとOne Teamを目指せる形になりました。改めて監督としてお伝えしたいです、One Teamとなったこの新チームにご期待下さい。
尚、現役の合宿の様子は以下の通りです。
https://keio-tf.org/2022/12/09/kyousyadeare/maneburo/

本年も残り僅かとなりましたが、来年も変わらぬご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。
どうぞ良いお年をお迎え下さい。

競走部監督
鹿又 理