2023年10月18日
秋も深まって参りました。秋のシーズン真っ盛りの10月は多くの試合が御座いましたが、悲喜交々を感じた月でした。
先ずは10月1日の男子第72回・女子第14回、同志社戦。戦前予想は男子13点差、女子も僅差と敗戦ムードでアウェーの京都に参りました。
男子対校戦は最初のレースである5000mを1年生の成沢翔英(環1、山梨学院)が優勝し波に乗りましたが、人数の少ない投擲と跳躍で苦戦し、戦前予想は0−6の1500mがリレーの前の最終種目、しかも4−2以上で勝ち越さなければリレーの前に同志社勝利が確定する中、吉田航太郎(経1、慶應志木)と井上丈瑠(経2、長岡)が下馬評を覆し1位、2位の5−1で勝ち越し、最終種目のリレーで引離し、34−29で勝利致しました。
女子対校戦は副将の岩屋佑未奈(経4、慶應女子)が、怪我をおして出場し、100m、100mH、4x100mRの三冠で大会MVPの大活躍に加え、他種目でも同志社を圧倒、25−14で勝利し2年連続で男女共に勝利致しました。常に高い目標を掲げてきた4年生としては最後の対校戦で勝利を飾る事が出来ました。
同日、400mHの記録を狙う為、同志社戦を欠場し新潟で行われたグランプリに出場した豊田兼(環3、桐朋)が日本歴代6位の48“47の今季日本最高記録をマークし来年のパリ五輪の標準記録を突破しました。来年、現役で五輪に出場すれば2012年ロンドン五輪の山縣亮太(2015卒、修道)以来となり、大いに期待が掛かるところです。
10月8日には日本選手権リレーの男子4x100mRで83年振りの日本一に返り咲きました。廣木亮太(理4、浦和)-三輪颯太(環3、西部文理)-篠宮健吾(政3、慶應義塾)-豊田兼と繋ぎ、38“96の塾新で優勝、日本インカレの雪辱を果たしました。部員達が先輩方の築かれた歴史を感じ乍、これからも一つづつ塗り替えていければと思います。
10月14日は第100回箱根駅伝の予選会が立川昭和記念公園で開催され、我がチームは22位という結果に終わりました。監督となり1年強、箱根を意識して臨んだ予選会でしたが、正直「箱根は手強い」と感じた試合でした。過去3年間の順位は19位→26位→22位と振るわないと思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、木村有希(総3、葵)は24位、田島公太郎長距離ブロック長(環3、九州学院)は45位、出走12名の内11名がPBと本番での結果も出せて参りました。やっと他大学と勝負が出来る状態になりましたが、今回は我々以上に他大学も実力を上げたというのが現状です。
予選会通過校は上から、大東、明治、帝京、日体、日大、立教、神奈川、国士舘、中央学院、東海、東農、駿河台、山梨学院。箱根に力を入れている大学であるのは当然で、留学生を起用する大学は17校、推薦入学も資金も無いのは事実でありますが、それは皆様が知っている事であり、それを乗り越えるから意味がある。慶應義塾が学生スポーツの最後の砦としての想いを持って続けて参りたいと思います。
10月21、22日はAll Keio Track&Field Festival が日吉の全面改修工事の都合で等々力競技場で開催されます。「強者であれ」を常に部員に示してきた伊藤達也主将(商3、帝京大学)ら106代目最後の試合であり、是非、皆様にグランドにお越し頂き、最後の勇姿に声援を頂ければと思います。
競走部監督
鹿又 理